『東京百景』と『東京八景』から考える、ポジティブになる方法
東京をテーマにした歌・小説などたくさんあります。
くるり「東京」、チャットモンチー「東京ハチミツオーケストラ」など調べればきりがありません。
東京にみなさんどんなイメージをお持ちでしょうか。
酸いも甘いも全てを兼ねそろえているイメージが私にはあります。
今回は、太宰治と又吉さんの『東京百景』をもとに、ポジティブになる秘訣を紹介したいと思います。
↑太宰のタイトルは『東京八景』でした。『富嶽百景』にひきづられてしまいました。
大変申し訳ありません。指摘してくださりありがとうございます。2017/4/3
死にたくなるほど苦しい夜には、これは次に楽しいことがある時までのフリなのだと信じるようにしている。のどが渇いている時の方が、水は美味しい。忙しい時の方が、休日が嬉しい。苦しい人生の方が、たとえ一瞬だとしても、誰よりも重みのある幸福を感受できると信じている。その瞬間が来るのは明日かもしれないし、死ぬ間際かもしれない。その瞬間を逃さないために生きようと思う。得体の知れない化物に殺されてたまるかと思う。反対に、街角で待ち伏せして、追ってきた化物を「ばぁ」と驚かせてやるのだ。そして化物の背後にまわり、こちょこちょ脇をくすぐってやるのだ。(又吉直樹『東京百景』)
マイナス思考から、プラス思考へ。人生を長い目で考え、一生懸命生きる。
サガンの『悲しみよこんにちは』のイメージです。悲しみにすら、挨拶できること。
- 作者: フランソワーズサガン,Francoise Sagan,河野万里子
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太宰治の『東京八景』ではこんなことが書かれています。
人間のプライドの窮極の立脚点は、あれにも、これにも死ぬほど苦しんだ事があります、と言い切れる自覚ではないか。
苦しんだ経験を乗り越えることが自己肯定感につながるというのでしょう。
思い返してみると、辛かったあの時があったから、今の自分があります。
英英辞書 Longman Dictionary of Comtemporary Englishによるとprideとは
a feeling that you like and respect yourself and that you deserve to be respected by other people
( 自分自身を尊重し、自分は他者からの尊敬に値するという思う感情)
普段カタカナでプライドと使うと、「自信」のように使ってしまいますが、少しニュアンスが違いますね。
又吉さんが言いたかったこともこれなのでしょう。
ウェルカム苦痛でいきましょう!私たちの成長へのスパイスです。
人生の柱になりますように。