関係代名詞 授業をする前に留意したいこと
1.関係代名詞をthatから導入する理由。
thatは「人」「人以外」の両方に使えることが一番の理由でしょう。
なんでもthat使ってええぞと教えることは危険だと思いますが、関係代名詞という新たな概念を教えることの負担を軽減するためにも、まずはthatを使いこなすことを優先していいと思っています。
thatが定着してからwho、whichを学んだ方が負担が少ないのは明白でしょう。
ちなみに、日常会話ではthatの方がwhichより使用頻度が高いです。
歴史的に見ても、関係代名詞の中で最も古い形がthatらしいです。
先行詞に形容詞の最上級、the only、the very、the firstなどが含まれる場合には、thatが使われるのが一般的であるということは、中学生には内緒にします。教えないことも大切だと思います。
混乱するだけなので、なるべくシンプルに教えます。「簡単じゃん」と思わせたら勝ちかなと思います。
シンプルにしすぎて失敗することもありますが…(笑)
2.関係代名詞の基本的役割
中学校の問題集なんかには、二文結合をする問題がたくさんあります。
これをするたびに生徒は関係代名詞の役割を文を繋げることだと勘違いしてしまいます。
しかし、関係代名詞を使うことの一番の目的は情報追加だと思います。
This is a girl.だけじゃ女の子がどんな女の子か曖昧です。
だから、This is a girl who sings very well. というように情報を追加して具体的にしてあげる。
英語の後ろから情報を追加するという発想の一つであることに気づかせたいです。
二文結合が目的と勘違いすると、固有名詞に関係代名詞をつけたりして、えらいことになってしまいます(笑)。
Michael Jackson who sings very well is very famous. なんてマイケル・ジャクソンがたくさんいて、その中の歌が上手いマイケル・ジャクソンは〜という意味になりますよね。
あと目的格の関係代名詞は、関係代名詞が前に移動することにも注意したいですね。whoseについてもなかなか理解しづらいポイントですので、演習を積ませて定着させていきたいポイントだと思います。
whomは口語ではwhoを使われることもありますし、細かい情報がたくさんある分野が関係代名詞だと思います。
中学三年生の山場の文法分野だなあと教えながら痛感している次第です。
工夫をしていきたいです。