C'est la vie

セラヴィ。「それも、人生」という意味のフランス語。教員を退職し、もう一度英語を学び直したり、価値観を広げたいと思って活動中。

「成長思考」育てる遊び方とほめ方 を読んで

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本記事の要点

①「成長思考」の人は、よい結果を生む傾向がある。

②発達に応じた声かけと家庭での継続指導

③子どもの観察と理解が大切

 

スタンフォード大学教授のキャロル・ドウェックは、自分の能力は変わらないと考える「固定思考」の人と、人は変われると考える「成長思考」の人を比べ、後者の方がよい結果を生む傾向にあること、そして、その「成長思考」は子どもの頃の褒められ方で育つと指摘しました。私たちはたとえばお絵かきをしている子がいたら、完成した絵の出来をほめるのではなく、熱心に絵を描いた姿勢やプロセスをほめるようにしています。 

 私は、なぜ人が努力するのかという問いに対して、「自分が成長できることを信じていいるから」と答えます。そのような気持ちを持つには自己肯定感が不可欠です。自己肯定感は、成功体験から得られます。自分が信じられない子が私の担当しているクラスにもいますし、それが問題だと感じます。他人と比較しすぎて、自分の価値を過小評価している子もいます。そのような子には、自分の変化に注目するように言います。「昨日より少しでも良い変化ができたら、それってすごいことでしょ?その小さな積み重ねが大切だと思うよ」と声をかけます。自己肯定感の低い子は家庭でも他人と比べられたり、結果のみで評価されたりするケースも多いので、その子に関わる全ての大人に注意が必要だと思います。

子どもひとりひとりを注意深く観察して、その子の発達に応じた声がけをし、親にも保育園での子どもの過ごし方を伝えて家庭でその続きができるようにお願いしています。

 子どもたちは一人ひとり違います。画一化して基準を決めて指導するべきだと言いますが、現実問題、特徴的な生徒もいます。画一的な指導が難しいパターンが多々見られます。一人でその子を分析するのではなく、多くの大人でその子を分析し、話し合い、その子との関わり方を模索するのが良いでしょう。

良い教師とは、子どもがいまどこにいるのかよく観察し、理解している教師のことだと思っています。

 いいことに気づけたり、悪いことに気づけたりするのは、観察なしにできません。子どもたちの微妙な小さな変化に気づける教師は優秀な教師だと思います。適切なフィードバックをタイミングよくするためにも、子どもをしっかり観察することが大切だと思います。

 

まとめ

教育に対して答えは一つに絞ることはできませんが、家庭でも学校でも、多くの人に関わってもらい、真剣に子どものことを議論することが大切だと思います。そのためにも観察ということが大切になってくるでしょう。